2011年10月31日月曜日

ぶどう園ボランティア日記45

2011/10/4(火) 45回 快晴

定点観測写真:

              

秋の気配が濃くなってきた。8時半頃から17時頃まで一日刈払い機を使って草刈りをしたが、汗のための着替えは一回のみ。気持ちの良い秋晴れ。爽快な風が吹く作業日和の一日だった。

午前中一杯かかって第1圃場の苗木まわりの草刈り完了。最下段はまだ草茫々に見えるが、これでも苗の周囲は草刈りが終わっている。

             
葉を鹿に食べられた苗もリカバリーしている。鎌の右に見える灰色のカプセル状のものは鹿のフンで、色からして、相当以前のフンである。その後は、鹿の侵入はないらしい。

              
午後は第2圃場の草刈り。金属刃を付けた刈払い機を初めて使った。針金や太いワイヤーも切断できてしまうのでくれぐれも刃先に注意を集中して慎重に操作することが必要。確かに、人間の手足など簡単に切断してしまうような、恐ろしい回転刃である。

2圃場の雑草は伸び過ぎで、そのせいで活着していた苗の多くが枯れてしまっている。刈り取りを待っている雑草を1544分に撮影。

            
日暮れて道遠しの感。

朝、勝沼人の大地の甲州畑に寄って撮った甲州ブドウの房の写真。

                              

ボルドー液だけの、ほぼ無農薬栽培による初年度の房は、多くがこれまでなかったほどの粗着型である。ベト病で摘粒したせいもあるだろうが、粗着の房が目立つ。

U氏の舌糖度計によると1718度、搾汁すると、酸がしっかりしているので、1516度程度になるとのこと。収獲日まで10日余あるので、あと12度は糖度が上がってほしい。

2011年10月29日土曜日

ぶどう園ボランティア日記44

2011/9/28(金) 44回 快晴

いよいよマスカット・ベーリーAの収獲日なので、前夜「ひとつぶの葡萄」に宿泊するため、1425分の中央線下りででかける。

定点観測写真:271623分撮影。秋の空。

            

駅についたその足でUぶどう園によって、ぶどう収獲箱を肩からつるす肩掛けを借りる。「ひとつぶの葡萄」への途中MBAの畑によって収穫前日の様子を写真に撮る。

                            
27日夕食時、「ひとつぶの葡萄」で出している1升瓶の生ワインを飲んでみた。なるほど良い出来で、旧来の造りから脱皮しようとしていることがわかる。しかし、それが醸造技術的になかなか難しいらしく、抜け切れないのも伝わってくるような出来だった。

一夜明けて、28日朝555分頃、マスカット・ベーリーAの畑に着く。快晴。早速簡単な説明を今年の栽培責任者Tさんから受け、3人で収獲作業開始!

午前中は、途中新田正明さんを含め何人か人の出入りはあったが最大6人で、10時頃小休止しただけで、12時まで摘み取りを続けた。写真は2時間程度経過後の様子。

                               
お昼はUさん特製鹿肉の仙人カレーと北あかりのチーズ焼きとサラダ。どれもおいしかった。カレーには10kgもの玉ねぎを使うとのこと。簡略化した作り方であると謙遜だったが、良く煮込まれたもので、ピリッとスパイスの効いた素晴らしい味付けのカレーだった。東銀座のナイルのキーマカレーのよう。

この日は、病果を摘粒しながらの作業で、つまり収獲兼選果作業にしては、若干人手不足は否めず、午前中のうちに完了させることはできなかった。1555分頃までかかってようやく終了。

収獲が終わると、いままで畑一面にぶら下がっていたぶどうが一房もなくなり、黄葉し始めた葉だけが残された。うら寂しい姿。

       
収穫の終わった圃場は、お礼の施肥をされ(この畑には施さないようだ)、束の間の休息期間に入る。その後落葉したら、剪定作業が待っている。

昨年1217日に第1回の作業参加以来、9ヶ月と10日でワイン用ぶどうの収獲となった。作業の結果がどのようなワインに仕上がるのか楽しみである。

この畑のマスカット・ベーリーAを使った「勝沼人の大地 赤」の2010年は、ぶどうの病気で収獲量が少なかったため存在しない。

2009年のダイヤモンド酒造による赤の「勝沼人の大地」は、土地の滋味を映し出したかのような身体に優しくおいしい仕上がりになっていた。

2011年ものは麻屋葡萄酒によってどのようなワインになるのであろうか。来年4月の蔵出しが今から楽しみである。

帰りがけホームから見るとぶどうの丘は西日に輝いていた。1719分撮影。

              

ぶどう園ボランティア日記43

2011/9/16(金) 43回 晴れ

定点観測写真:
      
        
今日も良い天気、気温が高い、しかしどことなく秋の気配が感じられる。

一日第1圃場の草刈り作業。午前中ずっと刈払い機を動かしていたら、シャツが搾れそうなほどの汗をかいた。午後は鎌を使って苗木周辺の刈り込み、刈払い機の使用は1時間弱。

刈払い機はメーカーによってあるいは機種によって、最大出力時の振動の大きさが異なり、長時間続けると人体に悪影響を及ぼしかねないなと思うような振動もある。

私の場合は毎日使うわけではないから、白蠟病の心配はないだろう。

914930分:

              
916839分:

               
9161652分:

        
今日草刈りを行った第1圃場の苗木は、大部分が生育状態はあまり良くないとはいえ大多数が活着した状態で、一安心。

これらの苗木は、私は甲州だと思っていたが、そうではなく台木で、本来は今年穂木を接ぎ木する予定だった。来年こそは接ぎ木ができますように!

2011年10月22日土曜日

ぶどう園ボランティア日記37

2011/8/4(木)  37回 晴れ 

定点観測写真:

             
今日は一日中、マスカットベーリーAの畑でベト病に罹った病果の摘粒作業。MBAの畑での初作業。朝8時過ぎにU氏と一緒にMBAの畑に行き、摘粒作業の要領の説明を受けた。

粒を見て明らかにベト病と判断されるものは摘む。続いて、粒は一見健康そうだけれど果梗を見て、緑色ではなく茶色に変色しているものはベト病に罹っているので摘む。疑わしきは摘むという方針で大胆に落とす。伝染病なので、控え目に摘粒すると果梗を通じて房全体が羅病してしまって、いずれ房全体が収穫できなくなりかねないので、ベト病に罹っていると思われる果梗の粒は思い切って落としてしまうこと。

MBAの畑は、仕立ては一文字短梢で、広さは約200坪。かつては沢だったりして畑でなかったが、リニアモーターカー試線のトンネルを掘削して出た土で盛り土をした。ここもそのような土地の一部である。現在はぶどう畑になっている。15年以上前までは300坪の広さがあり、6つに分筆されていたが、フルーツラインの新設等があって、長い時間を経て整理され減歩、合筆された結果1筆200坪になり、去年ようやく登記手続きが完了したとのこと。

摘粒前の病果。

              
受粉しなかった、種なしの小さな粒(ショットベリー)が相当数あり、密着型の房をいくらかでも粗着にするのに役立つと思い、摘粒しますかと質問した。答えは、摘粒するに越したことはないけれど、ベト病果摘粒が最優先なので、時間をかけてショットベリーを摘むことはないということだった。なので、作業スピードにあまり影響を及ぼさない範囲でショットベリーを摘粒した。

晴れの夏日だったが、棚の下での作業で、汗だくになるのは免れ、一日じっくり作業した。

2011年10月14日金曜日

ぶどう園ボランティア日記42

2011/9/14(水) 42  晴れのち曇り、一時小雨

定点観測写真:

              

午前中、第1圃場の草刈り。午睡をたっぷり取り、2時になってもかんかん照りのため畑に出るのを控えているとお茶になり、3時半近くなってから午後の作業開始。5時過ぎまで。

1圃場へは、ほぼ1ヶ月振りで出かけ、雑草があまりに我がもの顔に繁茂しているのに、予想通りとはいえ。前途多難な思いを抱く。
案の定、いったん出た葉が病気で枯れ落ちた苗、あるいは鹿?の食害で葉がなくなって惨憺たる有様の苗などに気落ち。

                                 

これらの苗に来年はないだろうというのがU氏の見解。残念至極。

草刈り前(914930分撮影):

                                
草刈り後(9161652分撮影):

                              

雑草が苗の生育に悪影響を及ぼしたことは明らかで、もし通常の草刈りが行われていたら病害の発生も避けられたであろうし、ボルドー液1回きりの散布でなく手入れも普通に行われていたら、多くの苗が救われたであろう。

東日本大震災の影響で3月から4月にかけての参加者が例年に比し極端に少なかったこと、その余韻を引きずってその後も例年に比し極めて低調な参加者のため、そしてなにより園主の病気による現場からの引退で、圃場の育成は不本意だったと言わざるを得ない。来年の再起にかけたい。

1130分過ぎに、第1圃場にN氏とHS氏が現れ、18日のワインツーリズムについて相談。あろうことか私に「勝沼人の大地」倶楽部の一参加者として話しをしてほしいとのこと。

Uぶどう園のぶどうジュースは、10品種のぶどうを絞ったジュースで、デラウエア、キングデラ、巨峰、藤稔、ピオーネ、ロザリオ・ビアンコ、アジロン・ダック、ブラック・ビート、マスカット・ベーリーA、甲州。砂糖やその他の添加物は一切加えられていない。今年は1700本。

除梗したのち破砕し、加熱したあとで搾るそうだ。加熱することで酵母菌が死んで発酵が止まるというのがポイント。
どろっとしたしかしさっぱりした、程よい甘みの、いい味わいのジュース、というか冷製ぶどうスープといった感じ。白だったら夏場にイタリアンで出るじゃが芋の冷製スープだ。型に入れてシャーベットにしてもいいのでは。

ぶどう園ボランティア日記41

2011/9/6(火) 41回 晴れ

定点観測写真:

              

今日は、いよいよ刈払い機を使った草刈り作業。苗木圃場於。9時から1時間ほどかかって機械の使い方と注意事項の説明を受け、軽トラックに乗って苗木圃場へ。

雑草の破片を受けとめるつなぎを着用し、ゴーグルではなくて、前面透明アクリルの防護マスクを着けて、刈払い機のエンジン始動。なかなかうまくかからない。1台は簡単始動タイプだがもう1台は普通のタイプでこれがかからない。午前中はなんとか2台を使って刈ったが、午後は簡単始動タイプのみ使用した。

草刈りのタイミングが遅きに失したため、あまりに伸びて巨大化した草は、刈払い機の手に負えないほどで、手での引き抜きと剪定鋏による切り取りと併用しながらの作業。17時近くまでかかって苗木圃場の原状回復にまでこぎつけることができた。

苗木圃場での草刈りは、第1、第2圃場の草刈りの前哨戦で、いわば練習。この角度からの撮影は3度目:

                               
1757分発の電車で帰宅。

2011年10月8日土曜日

ぶどう園ボランティア日記38

2011/8/8(月)  38回 曇りときどき晴れのち雷雨

定点観測写真:

               

今日はマスカット・ベーリーAのベト病果摘粒作業の続き。

昨日(7日日曜日)の午後、4人が作業に参加され、MBAのベト病の摘粒をやってくれたお蔭で、残すところ8列。内3列を8時~16時でやった。
MBAの畑は、フルーツラインのすぐ西側の下、菱山小学校の前、西向きの緩やかな斜面にある。標高は600m弱か。200坪の大きさ。

              

甲州畑のベト病より若干軽いが、それでも全体に及んでいて、出来る限り速やかなすべての摘粒が望まれる。

16時過ぎに畑で突然の烈しい雷雨に見舞われ、ほうほうの体で戻る。昨日の16時過ぎの東京と同じような激しい雷雨が菱山を襲った。戻って525分の上りまで少しお茶。

お茶の時間にキングデラが出た。U氏によると、酸味がまだ十分残っているこの時期のものだけに香りが出るという。酸が消えると香りも消えるとのこと。

               

ぶどう園ボランティア日記40

2011/8/31(水) 40  晴ときどき曇り一時小雨

早朝の巨峰収獲作業のため前泊。

定点観測写真:前日(830日)夕方440分頃撮影 

      

5時前「ひとつぶの葡萄」で起床。6時から7時まで巨峰の収獲作業。生まれて初めて、商品としての生食用ぶどうを収獲した。収獲作業それ自体は、房作りや摘粒のための鋏を使って、梗の根元から切り離し、傘がかかっている辺りでもう一度鋏を入れて梗を短くして傘を外し、袋のまま、粒を潰さない程度に詰めて収獲かごに入れるというもので、一年間手間暇をかけた作業の集大成の割にはあっけないものである。

7時から朝食。U氏の手料理で、アジの干物(とても美味)、わさび漬け、胡瓜の浅漬け、大根の味噌汁等。

8時前から、アジロン・ダック隣の苗床の草刈り・草むしり。苗床の手前は先日刈払い機によってきれいになっているので、鎌を使って4つの苗床の周囲を除草し、集会所側(南側)および東側の鹿除けネットとネットの周囲2辺の除草をした。
特に午前中は汗だく。下着が雑巾のように絞れるくらい。カレーの昼食を挟んで、午後4時まで。

除草後の状況。2枚目の、ネットの向こう側に残った雑草は、次回刈払い機によって除草する予定。

 

                                 

                                
                                                                          



今朝収穫した巨峰と、収穫最終日にとったピオーネ、アジロン・ダック、白品種のナイヤガラ、黒品種のブラック・ビートをお土産にいただいた。

藤稔は、昨日の食味チェック結果によると、45日後に収獲の見通し。

ブラック・ビートというのは、藤稔にピオーネを交配した比較的新しい品種で、平成16年に品種登録された。大きな粒(平均1418g)の黒ぶどうで、7月下旬から8月上旬にかけて熟す極早生品種である。食べ飽きしないあっさりした味わい。

定点観測写真:帰りがけに撮影(1715分)。台風12号が接近し怪しい雲行き。

 
                    

ぶどう園ボランティア日記39

2011/8/12(金) 39  快晴

定点観測写真:朝727分で、この青空! 照りつける暑さと蝉の鳴き声が伝わってくる。713日以来の快晴。

       

MBA畑のベト病果の摘粒のために午前半日だけ出掛ける。745分頃から作業して1.5列を終え、1145分頃には上がって昼食、そそくさと帰る。
ベト病果が変色し無残な房:

        

病果を摘粒し健全な粒のみを残した房:少しずつ色付き(ヴェレゾン)が始まっている。

                               
明日(813日)は4人の参加者があり、恐らくMBAの病果の摘粒は完了するだろうとのこと。

昼休みに届いた初物の桃のお裾分けに与った。